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乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐ12の対策を専門家が徹底解説

乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐ12の対策を専門家が徹底解説

赤ちゃんがいるご家庭の中には、乳幼児突然死症候群(以下SIDS)を知って心配になられている方も多いと思います。
SIDSはそれまで健康だと思われていた赤ちゃんが突然亡くなってしまう病気で、その多くが寝ている間に起きています。

何が原因で起こるのか?対策はあるのか?など気になりますよね。

今回の記事では、

  1. 【乳幼児突然死症候群(SIDS)】起きる仕組み

  2. 【乳幼児突然死症候群(SIDS)】トリプルリスクモデルとは?

  3. 【乳幼児突然死症候群(SIDS)】私たちにできる12の対策

  4. 【乳幼児突然死症候群(SIDS)】〇〇は使わないで!

この4つのテーマに関して、アメリカ小児科学会の情報を元に今までで1番細かく徹底的に解説しています。

ぜひご自身のお子さんの睡眠環境や状況を思い浮かべてチェックしてみてくださいね。

【乳幼児突然死症候群(SIDS)】起きる仕組み

SIDSの原因に関しては諸説あり、明確なことはわかっていません。

しかし、SIDSの9割は生後6ヶ月以内の赤ちゃんに起こっていると言われています。
なぜ生後6ヶ月を境にリスクが減るかというと、これは6ヶ月ごろから寝返りができるようになるからではないかと言われています。

赤ちゃんは寝ているときに少し息が止まってしまう事象が起こると、通常であれば寝返りなどで動いて目が覚めてしっかり呼吸し直すという仕組みになっています。

しかしその仕組みがうまく働かず、覚醒反応が起きないまま目が覚めずに呼吸ができない、となってしまうことが原因ではないかという説が今のところ有力だそうです。

生後6ヶ月を過ぎてくると寝返りできる赤ちゃんが多く、身体をうまく動かせるようになってきます。
苦しいと思ったときに動いて身体を起こすことができれば呼吸を取り戻しやすくなり、リスクが下がるということです。

ちなみによく誤解されがちですが、SIDSと窒息は別です。掛け布団が顔の上にかかってしまって呼吸ができなくなったり、クッションの上にうつ伏せになってしまって呼吸ができなくなるなど、物理的に何かで塞がって呼吸ができなくなるのが窒息です。

SIDSは先ほどの説でいうと、何かしらの原因で呼吸が少し止まってしまうことがきっかけになります。

何で呼吸が止まってしまうのか?というと具体的には、

  • うつ伏せ寝

  • 周りの人の喫煙

  • 温めすぎ

  • 頭や顔が覆われる

などが原因として挙げられています。
ここに窒息と関わることもありますが、逆に言うとそうではないものもあります。

これらの理由で息が止まったとき、正常であれば「大変だ!息をしなきゃ!」と防御反応が起きて目覚めたり、体の向きを変えたり、という反応をします。
しかしその反応が起こらなかった場合にそのまま亡くなってしまう、ということになると言われています。

防御反応が起こらないことに関してこれも一説ですが、こういったお子さんには先天的な何らかの原因によって、反応の異常を持っている可能性が指摘されています。

でも自分の子がその反応の異常を持っているかなんてわからないし、万が一もっていたらSIDSになってしまうのでは…と心配になる方もいますよね。

ただ、SIDSはたった1つの原因によって起こるものではないのです。

今までご説明したお話でも、何かしら呼吸が止まってしまう要因があり、さらに覚醒する防御反応の異常があると突然死が起こってしまう、という流れでした。

つまり、SIDSはその両方がかけ合わさって起きる、ということなんです。

ここで知っておいていただきたい、「トリプルリスクモデル」と呼ばれる大きな3つのリスクの話がありますので次の項目で解説します。

【乳幼児突然死症候群(SIDS)】トリプルリスクモデルとは?

トリプルリスクモデルとは、SIDSには大きく分けて3つのリスクがありその3つが重なり合ったときに発生すると言われている説です。

まず寝返りができる前の時期が最もリスクが高いとされていますので、6ヶ月未満のお子さんが特にリスクが高いということになります。

そこに内的要因と環境要因が絡んできます。

内的要因というのは体の中のことを指し、

  • 男児

  • 早産児

  • 低出生体重児

  • 両親の喫煙・アルコール

などがリスクにあげられます。

たとえば親が喫煙する家庭は、喫煙をしない家庭よりもSIDSの危険率が4.8倍と言われています。

環境要因というのはどんな場所にどうやって寝かせているか、ということです。

  • うつぶせ寝

  • 添い寝

  • 親が覆い被さってしまう

  • 柔らかいマットレスや枕、掛け布団、ブランケットなどの寝具

などがリスクにあげられます。

そしてこの3つが組み合わさった時に、SIDSが起こると考えられています。

【乳幼児突然死症候群(SIDS)】私たちにできる12の対策

つまり、私たちにできる対策はこのリスクとされることを1つでも減らすことです。
今回はアメリカの「Safe to Sleep」のページを元に、対策としてチェックすべき項目について解説します。

1. 1歳までは仰向けに寝かせる

うつ伏せが危険とされる理由は、

  • 吐いた息を再び吸ってしまい、低酸素・高二酸化炭素状態を引き起こす

  • 仰向けよりも熱がこもりやすく、体温が上昇しやすい

などが考えられます。もちろん窒息のリスクもあります。

仰向け寝はSIDS予防の基本です。日本の厚生労働省も同じことを予防法としています。
しかしどうしても仰向けに戻すとギャン泣きして覚醒してしまったり、何度戻してもうつ伏せに戻ってしまうこともありますよね。
一晩中この格闘を続けるのは現実的ではないとは私も理解しています。

では何ができるかというと1つは仰向けに慣れることです。
赤ちゃんにはそれぞれ好きな寝姿勢って必ずありますし、うつ伏せが好きな子はお腹がついているほうが安心するのでしょう。
だから、「仰向けでも安心できるよ」とお腹を少し抑えてあげたり、手を握ってあげたりして慣れさせてあげる、というのは1つの対策にはなります。

そして根本解決のためには、寝返り返りの練習をすることです。
寝返り返りができれば、好きな寝姿勢が維持できます。
アメリカの小児科学会も「赤ちゃんが仰向けからうつ伏せと、うつ伏せから仰向けのどちら側からでも自分で寝返りができるようになったら、仰向け寝の姿勢に戻す必要はない」としています。

▼寝返り返りの練習方法については、別の動画で理学療法士さんに解説していただいているのでご参照ください。

2. 平らな場所で寝かせる

赤ちゃんは固い平らなベッドで寝かせましょう。
低反発のような沈み込みのあるものは顔が埋まってしまう可能性がありますので、「高反発」や「固綿」として売られているものをおすすめします。
シーツはしっかりとフィットするものにしましょう。ゆったりとした毛布やブランケットを下に敷くことは危険です。

また、大人用の柔らかいマットレスや、ウォーターベッド、ソファではSIDSや窒息の恐れがあります。加えてチャイルドシート、ベビーカー、ベビーキャリア、スリングなども日常的な寝場所としては推奨されません。
バウンサーに関しては、日本国内でも先日SG基準が改定されたことが話題となりました。傾斜している場所で寝かせると危険があるため、フラットな場所で寝かせてあげましょう。

バウンサーの基準改定については、こちらの記事で詳しく解説しています。

3. ベッドに柔らかい寝具、おもちゃ、バンパーなどを置かない

ベッドに柔らかい毛布やブランケットがあったり、枕・クッションや、寝返り防止クッション、ベッドバンパーと呼ばれるごっつん防止ガードなどがあると危険です。
赤ちゃんが寝る場所には何も置かないようにしてください。

4. 赤ちゃんと同じ部屋で、違うベッドで寝る

同じ部屋の違うベッドで寝ることが、最もリスクが低いと言われています。
SIDSのリスクの高い1歳まで、少なくとも生後6か月までは同じ部屋が推奨されています。
また添い寝はSIDS、窒息のリスクを高めます。寝かしつけの際に添い寝をしていても、赤ちゃんが寝たらベビーベッドに移して別々の寝床で眠るようにしましょう。

5. 母乳育児を行う

これはママのメンタルのために解釈に注意が必要ではありますが、このような記載がされています。
なぜなら母乳育児はミルク育児に比べてSIDSの発症リスクが低いことがわかっているからです。

ただしその理由はまだ明らかになっていません。
そのため「できるかぎり」母乳育児を行うという推奨にとどまります。「ミルクだからダメだ」と思う必要は全くありません。

こちらに関しては過去にYouTube動画で小児科の先生と「ミルク育児とSIDS」「夜通し寝る子はSIDSのリスクが高い?」というテーマについて解説いただいていますのでそちらもご参照ください。

6. タバコを吸わない、吸わせない

妊娠中の母親の喫煙は、ほぼ全ての研究でSIDSの主要なリスク因子としてあげられています。SIDSのリスクである早産および低出生体重は、いずれも喫煙がリスクとなります。
母親に限らず、赤ちゃんが喫煙者と同じベッドで寝ることもリスクとなります。
妊娠中あるいは1歳未満のお子さんがいる家庭では、全員が禁煙をすることがSIDSの予防となります。

7. 妊娠中・出産後のアルコールの使用を避ける

妊娠中あるいは出産後のアルコールの摂取はSIDSのリスクとなります。動物実験では、出生前にアルコールに曝露されたラットの赤ちゃんは、低酸素状態に対する脳の覚醒が悪くなっていたという報告があります。

また飲酒をした状態での添い寝は赤ちゃんに覆いかぶさってしまうなどのリスクがありますので、お酒をたくさん飲んでしまったときはベッドではなくソファーで寝るなど配慮も必要です。

8. 寝ている間のおしゃぶりの使用

これも解釈が難しいものではありますが、おしゃぶりの使用はSIDSのリスクを下げるという報告があるためこのような記載がされています。
ちなみに、おしゃぶりが口から外れていても効果があるという不思議な報告です。

だから皆さん絶対におしゃぶりをしましょう!ということではありませんが、使っている方には朗報ですよね。
おしゃぶりを使用する際の注意点として、窒息の恐れがあるような長いヒモや大きなぬいぐるみなどはつけないようにしましょう。

9. 赤ちゃんを温めすぎない

過度な体温上昇はSIDSのリスクとなることがわかっています。
ブランケットや毛布をかけたり、冬場に暖房をかけすぎたり、夏場にエアコンをあまりかけないで暑い環境で寝ていると危険です。

赤ちゃんは体温調節機能が未熟なので、温められていると体温も一緒に上がってしまいます。
これが最初にお伝えした、突然息が止まってしまうという最初のきっかけを作る恐れがあるんです。
赤ちゃんが汗をかいていないか、胸を触ると熱くないかチェックしてあげましょう。

部屋の中では帽子をかぶせない、ということもガイドラインに書かれています。

10. うつ伏せで遊ぶ時間を作る

「タミータイム」とも言われるうつ伏せ遊びの時間を作ることが推奨されています。
赤ちゃんが起きているときに、大人が見ている環境の中でしてあげてくださいね。

タミータイムを取り入れることで絶壁への効果も期待できます。

11. 妊婦健診を受ける

12. 赤ちゃんの予防接種を受ける

妊婦検診と赤ちゃんの予防接種も必要な時期に必ず受けるようにしましょう。

【乳幼児突然死症候群(SIDS)】〇〇は使わないで!

ガイドラインでは「SIDSのリスクを低減する目的で家庭用呼吸モニターを使用しない」という記載があります。

これは家庭用呼吸モニターの存在そのものが物理的に事故に繋がります!ということではなく、モニターやアラートを信じてしまって、目を離してしまうことを避けるためです。

早産児などハイリスクの赤ちゃんを除いて、こういったモニターがSIDSの発生率を減らすというエビデンスもないため、アメリカ小児科学会では強いレベルの「Aレベル」で家庭用呼吸モニターを使用しないこと、という推奨が出されています。

おわりに

1年で100人近くの赤ちゃんがSIDSで亡くなるともいわれています。もしSIDSが起こる原因や対策を知らないご家族やお友達がいたら、シェアして事故を予防していただけると嬉しいです!

(参考)https://x.com/yacky_sanfu/status/1811669760947683647?s=46&t=gWzeHBZ8mBrfDDcNgZ0JyA

https://www.ped-doctor-blog.com/sids/#bunken

▼YouTube動画でも詳しく解説しています。

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