「この前までよく寝ていたのに、急にぐずって寝てくれなくなった!」
「寝てもすぐに起きるようになった」
など、急な赤ちゃんの睡眠トラブルに悩むことはありませんか?
もしかするとそれは「睡眠退行」という現象かもしれません。
今回の記事では赤ちゃんが突然うまく寝られなくなる睡眠退行について解説します!
睡眠退行とは?
「睡眠退行」とは赤ちゃんの急成長に伴って睡眠が乱れる時期のことです。
- 首がすわって脳の発達も進む生後4ヶ月ごろ
- 親と離れることに不安を感じる分離不安やつかまり立ちなどで視点が変わり始める8ヶ月ごろ
- 自我も発達しスケジュールが乱れやすくもなる11ヶ月ごろ
に起こることが多いとされていますが、その時期は個々の成長によって異なります。
睡眠退行時にできる3つの対策
睡眠退行を瞬時に終わらせる対策は残念ながらありません。なぜなら、成長にともなって起こることなので、それ自体を避けたり、縮めたりすることは難しいのです。
しかし「睡眠退行」という現象があることを知っていることが、その後の睡眠トラブルを防ぐために最も重要な対策なんです。
睡眠退行を知らないと、「なんで急に寝てくれなくなったんだろう?」「あれがいけないのかな?こうやって寝かせてみようかな?」など対応することによって、不要な寝かしつけのクセをつけてしまう…ということになってしまう場合があります。知っているだけで、一歩も二歩も前進できるのです。
睡眠退行対策1. 連続で長く起きすぎないようにする
特に0歳の赤ちゃんが寝ぐずりする原因は、疲れすぎであることが多いです。疲れすぎると脳が興奮状態になってしまって、眠いのにうまく寝られなくない現象が起こりがちです。
例えば4ヶ月の赤ちゃんが起きていられる目安は2時間程度、8ヶ月なら3〜4時間程度です(※個人差があるので、もっと長い子も短い子もいます)。眠くてぐずっているのではないか?疲れすぎてはいないか?と確認するようにしましょう。
こちらの表も参考にしてみてくださいね。
睡眠退行対策2. 寝ついた時と同じ環境をキープする
大人でも赤ちゃんでも、夜中にずっと深く眠っているわけではありません。眠りが浅くなったり(レム睡眠)、深くなったり(ノンレム睡眠)波のような睡眠サイクルを繰り返しています。
その睡眠サイクルの切れ目では、大人も子どもも少し覚醒しています。大人であれば無意識に布団を着たりはいだりして、起きたことを覚えていないまま眠りにつくことができます。しかし赤ちゃんの場合はそうもいかず、少し目が開いたときに寝ついた時と環境が変わっているとびっくりして起きてしまいやすくなります。
例えば
- 抱っこされていたのに、布団に置かれている!
- リビングで寝かしつけられたはずなのに、寝室にいる!
- ついていたはずの電気が消されている!
などということがあると、びっくりして起きてしまいやすくなります。状況が変わっていることに驚き、不安になってしまうからです。
これを解決するためには、できるだけ同じ状態を継続できるように寝かせることがコツになります。
そうは言っても「抱っこじゃないと寝ない!」と難しいことも多々あるかとは思いますが、電気や音楽などは可能な範囲で寝ついた時と同じ環境をキープできるように意識したり、リビングで寝かしつけするのではなく寝室で寝かしつけするように統一するなど、できるところだけでも意識してみてください。
睡眠退行対策3. スキンシップをたくさんとる
新しくできるようになることが増えると、気持ちが不安定になりやすくなります。
例えば4ヶ月ごろは視力がぐっと発達し、首がすわって左右を自由に見られるようになりますよね。すると、今までは気にならなかった「ママが近くにいない」「パパの姿が見えない」ということに気づき、不安な気持ちになって泣くことが増えます。
また8ヶ月頃にハイハイやつかまり立ちができるようになって、自分の意思であちこちに動けるようになったり、高い視点で周りが見られるようになったりすると、これまでにはない視点で新しい情報が視界から入ってくるようになります。そうすると、新たな情報を脳が処理しきれず、混乱して気持ちが不安定になったりしてしまうこともあるのです。
そんな不安をやわらげてくれるのがスキンシップです。ハグをしたり、頬をすりすりしたりするイチャイチャタイムをとってあげることで、赤ちゃんは心を落ち着かせることができます。
睡眠退行の時期は意識的に、特に寝る前のタイミングでたくさんスキンシップをしてあげてくださいね。
睡眠退行期間中、泣かれて対応がとっても大変だとは思いますが、できるだけ(パパやママが無理しない範囲で!)クセを最小限に抑えることを意識して対応してあげてください。
▼専門家に寝かしつけや夜泣きの相談がしたい方は寝かしつけ強化クラス)をご検討ください