乳幼児睡眠コンサルタントのねんねママ(@nenne_mama)です。
ねんねトレーニング、略して「ネントレ」という言葉、聞いたことがある方も増えてきていると思います。
子供を泣かせたまま、部屋に放置するというイメージがあるかもしれませんが、一口にネントレといっても様々なメソッドがあります。
今回の記事ではネントレメソッドの中でも少しやさしめな「スリープレディシャッフル(別名:フェイドアウトメソッド)」について解説をしていきます。
動画でも解説しています!
スリープレディシャッフルとは?
ねんねトレーニング(略してネントレ)の手法の1つ。
キムウエストというセラピストが提唱した手法。Sleep Lady Shuffleというのが正式名称です。
ネントレの手法はものすごくたくさんあり、世界中の研究者や小児科が様々なものを提唱していますが、これはその中でもおだやかな方法の1つです。
愛波文さんの本では「フェイドアウトメソッド」という名前で紹介されています。

スリープレディシャッフルのやり方
この手法は簡単にいうと赤ちゃんをベッドに置いて、一歩ずつ距離をとっていく…という手法です。
※ネントレに取り組んでいただくには注意点があります。個別相談ではそういった点も踏まえながら慎重にサポートしています。どうか注意点までしっかり読んだ上で実践されるようにしてください。何か異変があった場合は小児科医に指示を仰ぐようにお願いします。
<手順>
①まずいつものルーティンをしたら「おやすみ」と声をかけて赤ちゃんをベッドに起きます
このとき一緒に横になったり、抱っこしたり授乳したりするのはやめましょう。
②ベッドの横に座ります
赤ちゃんが起き上がってしまう場合には、マットレスをとんとんして横になるように促します。体に触って無理やり寝かせようとしないようにしてください。
落ち着いた低いトーンで「ねんねしようね」、「だいじょうぶだよ」と声をかけて励ましてあげます。
③泣いている場合は声かけ→トントン
声かけだけで落ち着かない場合はトントンやなでなで、手を繋ぐなどしてなだめます。
抱っこしてほしい!と泣き続けるかもしれませんが、抱っこはグッと我慢。自分で眠れる方法を教えているのですから、抱っこはしません。
立ち上がったり、親を触ろうとしたりしても反応せず、「ねんねしようね」とやさしく端的に声をかけます。
④落ち着いたら見守ります
寝た!と思ってもすぐに部屋を出たりせず、10-15分くらいは横で見守りましょう。
⑤3日間、同じ寝かしつけ方を繰り返します
⑤4日目からは前の日よりも離れた場所に座ります
4〜6日は寝床とドアの中間地点に座り、7〜9日目はドアの前に座り、10〜12日目はドアの外に立つ…というように少しずつ距離をとって慣らしていきます。
スリープレディシャッフルのメリット/デメリット
メリットとしては部屋に子どもと一緒にいてあげられることが挙げられます。子どもを部屋に残していくことが精神的にきつい!という方には向いています。反対にデメリットとしては成果が出るまでに少し時間がかかる傾向があるということが挙げられます。
傾向としては泣かせる手法ほど早めに効果が出ることが多く、反対にできるだけ泣かせないようにする手法ほど効果が出るまでに時間がかかる傾向があります。
どんな人におすすめ?
子どもを残して部屋を出ていく手法は無理!一緒の部屋であやしながら寝つきを上手にしていきたい!という方におすすめです。
実は私もこれをアレンジした手法で娘をトレーニングしました。私自身のトレーニング体験談についてはこちらのYouTubeでお話ししています。
一方で、ママやパパが同室にいると「目の前にいるのになんであやしてくれないの!!」とお子さんがより激しく泣いてしまうような場合は別で紹介しているファーバーメソッドのほうが合っている可能性があります。
ママやパパの意向とお子さん自身の気質、両方を見ながらどんな手法が合うか考えてみてくださいね。わからない場合は個別相談で私がコーディネートとサポートさせていただいています。
▼ファーバーメソッドはこちら
部屋に一緒にいられる…とはいっても、すぐに抱っこしたり授乳してあやしたりはせずに泣いているのを見守る時間が長くなるメソッドです。
自信を持って取り組むためにも、睡眠の土台を整えて、ママにそばにいて欲しいという以外他に泣いている理由はない!と思えるようにしてくださいね。
コツ・注意ポイント
コツとポイントを6つご紹介します。
①安全な寝床であること
まず大大大前提として、安全でなくてはいけません。
部屋に一人で置いていくので、安全な寝床でない場合は実践できません。
安全な寝床については下記の記事で解説しています。
②月齢
6ヶ月以降を推奨します。ネントレを始める月齢については動画で解説しています。
③病気のときはしないこと
ネントレをしようと予告していたとしても、もう始めてしまっていたとしても、病気になってしまったら一旦中断しましょう。
④寝かしつけのタイミング
最初に置く時には寝かしつけのタイミングの目安を参考に置くこと。これも大事です。
様子を見てまだまだ全然眠くなさそうであれば、15-20分ずつ様子を見ながら後ろ倒してみてください。
月齢ごとの寝かしつけのタイミングは下記の表を参考にしてみてください。個人差があるので、その子その子の元気でいられる時間を観察してみてくださいね。

⑤あやし方
トントン・授乳・抱っこ・音楽を聴かせるなどをしないこと。寝つきに関連性を持たせるものを作らないことが重要です。
なにか寝つきと関係があるものがあると、夜中に目が覚めた時にその行為がないと眠れなくなってしまいます。それを防ぎ、自分で寝る力を身につけるためにもそういった関連性を持たせる行為をしないことがポイントになります。
つまり、寝かしつけをして一定時間が経ってあやしにいった時も寝付くまでトントンしたり抱っこしたりせず、1-2分あやしたらもう一度ベッドに置いて出てくること、これがとっても大事です。
結局寝つくまで抱っこしてしまったりすると、それは抱っこで寝かしつけられた記憶として残ってしまうので、注意が必要です。
⑥継続すること
最初の3日でうまくいかなかった!とやめてしまうのではなく、自信を持って2週間は継続してみるようにしましょう。3日で位置を離れられなければ離さなくてもOKです。
2週間経って何も成果がでない、状況が変わらないようであれば、別のところに泣いている原因がある可能性があります。もう一度睡眠の土台を見直しましょう。
アレンジ方法
先ほどメソッドのやり方の紹介で3日ごとに位置を変えて…とお伝えしましたが、「どう考えてもこんなに泣いているのに3日後にこれ以上離れるなんて無理!」という場合はそのポジションで続けてもOKです。
それから布団の場合はベッドのように距離をとっていくことが難しく、赤ちゃんの方からママに近づいてきてしまうことになることもあると思います。
できればベビーサークルなどで境界線を区切って実施できるとよいですが、添い寝の布団の状態で行う場合は赤ちゃんがママに触ってきたらそっと手を添えてママから手を離してあげましょう。
勢いよく避けると「避けられた!」と感じて泣きがひどくなってしまうことがあるので、やさしくそっと行うのがポイント。「大丈夫だよ、ママは横にいるからね」などと声をかけても良いです。
▼布団をベビーサークルで区切って寝る方法
今回は「スリープレディシャッフル」のやり方やポイントについてご紹介しました。
他にも様々なメソッドがありますが、個別相談ではその中のどういったメソッドが向いているか、ママやパパのお話をお伺いしながらアドバイスをし、土台の作り方から実践中の精神的ケアもしています。
個別相談についてはこちらからプランをご確認ください。
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