乳幼児睡眠コンサルタントのねんねママ(@nenne_mama)です。
この記事では生後9ヶ月の赤ちゃんの成長・睡眠について、睡眠の専門家の視点で解説をしていきます。
こちらの記事は動画も参考にしてください。
生後9か月の赤ちゃんの成長と睡眠
9ヶ月ごろになるとハイハイができるようになってきます。
ハイハイのように動きだしたら寝室を見直すことについては生後8ヶ月の記事で解説しています。
▼動き出したら見直したい寝室環境(生後8ヶ月記事)
それから、つかまり立ちや後追いを始める子もいますね。
後追い始まるとトイレも落ち着いて入れないし、まぁ元々入れないんですけど、さらにギャンギャン泣かれて落ち着かなくなるし、今まで以上にママから離れてくれなくなって大変ですよね。
ちなみに私は、汚い話ですがトイレのドアは開けっ放しにしていました。開けっ放した目の前にバンボで娘を座らせて用を足してました…(笑)
これもトイトレの一環だと思って、トイレはここでこうやってするんだよって教えると思ってやっていました。
それから、まだまだ夜泣きする子もたくさんいます。
うちの子も9ヶ月の頃、夜中5回以上は泣いていました。「ふえーん」という弱い泣きやモゾモゾタイム(うまく寝られていない)も含めるともっと多かったかもしれないです。
私はその度に添い乳で寝かしつけていました。
この添い乳がこのくらいの月齢になってくると鍵になってくることが多いです。
今回は「添い乳」についてと、このくらいの月齢になってきた方からよく相談されること「夜間断乳」について解説をしていきます。
添い乳をやめるべきか
添い乳については賛否あるものですが、私はママがそれで楽ならやってよいと思っています。
ただ、リスクがあることは理解しておいたほうがよいです。
添い乳の主なリスクは2つ。
②乳腺炎
ママがうたたねしてしまうことでつぶしてしまうリスク、それと添い乳では吸い方が浅くなるので乳腺炎になるリスクがあります。
これらを理解し、注意したうえで、それが楽で、逆に「添い乳じゃなかったらしんどすぎる…!」という場合はそのまま添い乳を継続するのもアリだと思います。
ただ、もう1つ、リスクというまでではないですがデメリットがあって、それは「癖になりやすい」ということです。
添い乳をしていると「飲みながら寝ること」が癖になってしまいやすいです。
そうすると飲みながら寝て、ふと目が覚めたら「飲んでいたはずのおっぱいがない!」と泣いてしまう、そして添い乳でまた安心して寝て…ということを繰り返すことになります。
これによって夜中に何回も起きてしまうのが治らない、ということにつながります。
一般的には生後6ヶ月以降は夜間の授乳はしなくても栄養面で問題ないとされています。ただ成長度合いや離乳食の進みなどに個人差あるので、必ずしも6ヶ月になったら夜間断乳OK!とは言えないのですが、おおよそ9か月になれば問題ないだろうと睡眠専門の小児科の先生がおっしゃっていました(修正月齢などもありますので詳しくはかかりつけの小児科医にご確認ください)。
夜間断乳の進め方
夜間断乳をはじめるにあたって大切なこと
夜間断乳をするのであれば、必ず事前にしっかり本人に説明するようにしてください。
・いつからするのか
具体的にカレンダーに×印をつけてカウントダウンしてあげると、言葉のわからない赤ちゃんにも視覚的にわかりやすくなります。
そして、やると決めたら戻らないこと。
めちゃめちゃ泣かれて、やっぱり明日から…となると「頑張って泣いたらおっぱいをくれた!頑張って泣くんだ!」と赤ちゃんが学習してしまって、次からはもっともっとうまくいかなくなります。
「予告すること」「一度始めたら一貫すること」この2点がとても大切です。
夜間断乳のステップ
①「寝る」と「飲む」を切り離す
さて、夜間に寝ながら飲むことを卒業して、起きる回数を減らしていくためには「寝ること」と「飲むこと」を切り離していく必要があります。
もし、いままで寝かしつけが最初からすべて「飲みながら寝落ちする」という方法だった人は、まずここを変えていきましょう。
具体的には、リビングで飲ませてから寝室に向かうようにしてみます。
飲ませながら寝かしつけしている方は、寝室で暗くした中で添い乳していることが多いのですが、それをやめて少し明かりを落としたリビングで飲ませ、終わってから寝室につれていくようにしてみてください。これが「飲むこと」と「寝ること」を切り離していくということです。
それでももし飲みながら寝てしまう…ということであれば、疲れすぎている可能性があるので、少しスケジュールを前倒してみて下さい。
9か月の寝かしつけタイミングの目安は3~4時間くらいです。お昼寝から起きて、5時間経っていていつも寝落ちしちゃう…という場合は疲れすぎです。タイミングを見直してみてくださいね。
②スタートしたら覚悟を決めて飲ませない
1週間程度の予告を終え、決めた日を迎えたら「これが今日は最後のおっぱいだよ。ねんねした後は飲まないで寝ようね。朝起きたらまた飲もうね」と声をかけ、しっかり飲ませます。
そうして寝室に行ったら、もう泣こうがわめこうが叫ぼうが、おっぱいはあげません。
なでなでやトントン、それでも無理なら抱っこで寝かしつけをしましょう。
できれば完全に寝落ちする前に寝床に置けると良いですが、難しい場合は抱っこねんねでも良いです。まずはおっぱいを卒業するということが果たせればOKです!
これが結構大変なので成功のために役立つコツを紹介します。
夜間断乳成功のためのコツ
①おっぱいの代わりを用意する(ねんねのお友達)
おっぱいという安心材料を奪われてしまうのはとても不安になることなので、その代用…とまではいかなくても安心材料があるなら導入してあげるのが良いです。
具体的にはお気に入りのぬいぐるみや小さいブランケットなどですね。
最後の授乳のときのわきの下に挟んでおくなどして、ママのにおいをしっかりつけてあげるとより良いです。
小さいブランケットイメージ

②添い乳をやめて添い寝
添い乳も添い寝もいきなりやめてしまうと変化にびっくりしてしまうので、添い乳はやめるものの添い寝をしてあげて寝かしつけをしてあげるほうが卒業していきやすいです。
③ごめんね、を言わない
赤ちゃんが泣き叫ぶ姿を見てママはついつい「ごめんね」と言ってしまいたくなるかもしれません。
でも「ごめんね」というと赤ちゃんは「ママが私になにか悪いことをしている!」と思ってしまうんです。だから「ごめんね」は禁句です。
だって2人共がよく眠れるようになるためにやってるんですよね?!だから自信もって、2人のためだ!と思っていればいいんです。ママは悪いことしているわけではないです!
④スキンシップ
おっぱいという安心材料を失って、心がちょっと不安定になる可能性もあります。日中はしっかりたっぷりいつも以上にスキンシップをしてあげるようにしましょう。
おわりに
夜間断乳したらと朝まで寝てくれた!という体験談はネットでありがちなのですが、実際はそうなる人もいればそうでない人もいます。
添い乳の癖だけによって頻回起きてしまっていた子は、夜間断乳をすれば寝られるようになりますが、それ以外の原因がある子は起きる回数が減るだけでまだまだ起きて泣くこともあります。
やってみたけどうまくいかない、原因がわからない、という場合は個別相談も受け付けているので相談してみてくださいね。
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